理学療法士

理学療法士

患者の症状に合わせ治療を工夫

病気や事故などで身体が不自由になった人たちの身体機能の回復を図り、社会復帰を手助けするスペシャリストが、理学療法士です。理学療法士は、医師の処方に基づいて、患者に最も効果的な治療計画を立て、それに沿って徒手療法(器具を使わない治療方法)、治療体操、歩行訓練などの運動療法や、電気刺激などの物理療法を施します。治療に当たっては、ほかの関連医療スタッフとも意見を交換し、全体として統一された方針で治療を行うように調整します。患者は、病気で身体が麻痺した子どもから脳卒中の後遺症が残った高齢者まで様々なので、1人ひとりの症状に合わせて指導する必要があります。リハビリテーションは、患者にとって厳しい面もあるので、精神的な支えにもなりながら回復に努めます。

試験合格より養成施設に入る方が難関

理学療法士になるには、厚生労働省が実施する理学療法士国家試験に合格する必要があります。試験を受験するには、理学療法学科など養成課程がある大学、短大、専門学校か、指定の養成施設で3年以上学び、卒業することが条件です。国家試験の合格率は例年90%以上で、難しいのはむしろ養成施設への入学です。養成施設は2004年現在、全国に182校あり、入学定員は昼間部、夜間部合わせて、7966人です。理学療法士の数はまだ不足しており、そのため、入学定員を増やすことが提言され、徐々に増える傾向にありますが、希望者も多く、養成機関への入学は依然難関です。

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